不登校になる根本的な問題

イメージ画像不登校のメカニズムのページで解説したように、①に示す表面的な問題(きっかけ)の部分を解決しても、④に示す無理な登校刺激をしても、⑤に示す体調不良の治療をしても、根本的な問題を解決しなければ不登校の問題を解決したとは言えませんし、継続登校には結びつきません。

では、根本的な問題とは何なのでしょう?

不登校は様々な問題が重なり合って起こります

不登校は、これが原因ということではなく、様々な要因が重なり合って限界がきたときに起こります。大きな要因としては、家庭環境の問題、家庭教育の問題、性格傾向の問題となります。

家庭環境の問題

  • 1人っ子で1人だからとその子に愛情をかけすぎ、過保護、過干渉にしてしまった。
  • 2世帯でおじいちゃん、おばあちゃんが優しく子どもを甘やかしてしまった。
  • 共働きで子どもの話を聞いてあげる時間がほとんどなかった。
  • 教育熱心な地域で、子どもが望んでいないのに、みんながやっているからと塾に無理矢理通わせていた。
などです。

家庭教育の問題

  • 親が過保護、過干渉で、子どもの自立心や自己解決能力が不足してしまった。
  • 子どもの母子依存が強く、この子は私がいないと何もできないと何でもやってあげることがいいと思ってやってあげていた。
  • 共働きで忙しく、私がやったほうが早いからと子どもがやるより前に先に行動して自己解決能力が不足してしまった。
  • 生活に追われ、子どもの話を共感的に聞いてあげなかった。
などです。

性格傾向の問題

性格傾向の問題とは、こども達の内面の性格傾向になります。不登校になりやすい子には、性格的に共通するところがあります。
  • ・神経質
  • ・完璧主義
  • ・わがまま
  • ・内弁慶
  • ・プライドが高い
  • ・心配症
  • ・内向的
  • ・自己表現の不足
  • ・気が小さい
  • ・緊張に弱い
  • ・忍耐力がない
  • ・ストレスに弱い
などです。

なぜ、この根本的な問題に気づくのが遅れるのでしょうか?

それは子ども達からその答えが出てこないからです。子ども達から出てくる答えは「先生が嫌」「給食が嫌」などの表面的な問題や「お腹が痛くなる」「頭が痛くなる」などの体調不良。漠然とした「学校が怖い」「何か嫌だ」といった表面的な問題です。

親や先生はつい「何で学校が怖いの?」「何が嫌なの?」と表面的な問題を探しますが、子ども達からは「わからない」と返ってきます。これが答えなのです。みんな理由が分からないのです。

そして、無理に理由を聞き出そうとすると何か言わないといけないと子どもたちも本当はたいしたことではなかったとしても親の手前、「いじめられている」と答えたりする場合もあります。無理に理由を聞き出すことは、本当の理由をわからなくする可能性もあるのです。


子どもは、「私は、お母さんが何でもやってくれたので、自立面の成長が不足していて、特に親がいない学校では、自己責任で行動することに不安を覚え、心配症の性格と相まって過度のストレスがかかり目の前が真っ白になり動けなくなってしまうのです。」等と答えることは出来ません。性格的な問題だとしてもそれが言えないのです。

だけど、お母さんや先生は理由を聞いてくるので「日直が嫌だ」「友達にいじめられる」などそれほど大きな問題ではないことを答えざるをえなくなるのです。本当は日直にならないようにするのではなく、日直になっても緊張しないようにすることが大切なのです。


不登校の要因となりやすい、家庭環境の対策、家庭教育の対策、性格傾向の改善を目指すことで「日直の日は休む」「月曜日だけ休む」といった五月雨登校になりにくく、継続的に登校できるような体質になっていきます。

この3つの要因は、不登校と深く関係します。
思い当たるところは無いかチェックしましょう。

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