不登校の時期による対応

不登校不安定期とその対応

不登校というのは、様々な問題が重なり合って本人のキャパシティーをオーバーした時に起こります。子どもも学校には行かなければいけないのはわかっています。それでも行けないほどいろいろな問題が重なって、休むという選択をせざるを得なかった状態なのです。ですから、ストレスフルで精神状態も不安定です。この時期に無理な登校刺激をすると拒否反応が親子の関係にまで影響します。
今まで言ったこともないような「うるさい、ババア!」「お前のせいだ!」など の表現が出たりします。エンカレッジでは学校を休み始めて1、2週間~1ヵ月を不登校不安定期と呼んでいます。

不登校不安定期には、無理な登校刺激や原因の追究を極力避け、本人の精神的な安定に努めます。
この時期はスクールカウンセラーや臨床心理士のよく言う「待ちましょう」という対応が必要
です。しかし、「何でも受け入れてあげましょう」というのは子ども上位や退行のリスクがあるので、精神的な安定のためには必要かもしれませんが、必要最低限の受け入れで抑えるようにしていきましょう。不登校不安定期は早い子で1週間、遅い子でも1ヵ月ほどで落ち着いてきます。精神的には安定してきて眠れるようになり、食欲も出て、頭痛、腹痛などの身体症状や、暴れたり暴言を吐いたりすることもなくなってきます。不登校不安定期を抜けると次は不登校膠着期に入ります。

不登校膠着期とその対応

不登校膠着期とは、不登校不安定期が終わり、学校に行かなければいけないプレッシャーから解放され、精神的には安定するが、不登校の状態で膠着してしまう時期です。親側も無理に学校に行けとは言わないので、お互いの関係も回復するケースも少なくありません。ただし、「何でも受け入れましょう」、「甘えさせてあげましょう」というカウンセラーからのアドバイスを聞いて実行していると子どもがどんどんわがままになり、退行や子ども上位、母子依存などを引き起こします。精神的に安定してきたのに「待ちましょう」「甘えさせてあげましょう」というカウンセラーも多く、この時期の対応が不登校を長引かせているケースも多いです。

不登校膠着期には、精神的に安定はしてきているので積極的なアプローチをしていきましょう。家族でもう一度学校について話し合い、再登校できるように取り組みます。しかし、精神的に安定していても学校の話になると拒絶するも多いです。かといって、この時期に積極的にアプローチをかけていかないと勉強の遅れや、友達関係、母子依存や子ども上位、退行など2次リスクが増えます。
家族で話せない場合は、エンカレッジの復学支援など第3者の介入も検討の上、この時期に復学できるようにしてください。

この時期を越えると
「どうせ俺なんか」
「死んだほうがましだ」
「生まれてこなければよかった。」
「死にたい」など
自分自身を責めるようになり、リストカットや外部との接触や親との接触も避けるようになり引きこもり状態になる子も少なくありません。そうなるとなかなか抜け出すのが難しくなります。そうならないように不安定期から抜け出して不登校膠着期になったらすぐにでも積極的なアプローチをしていきましょう。今の不登校の状態がわからない方は気軽に相談いただければアセスメントいたします。

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